海外移住にIELTSやTOEFLが必要な人は、TOEICをやめて本命のテストに集中しよう

テスト 海外移住のための英語

わたしは数年前に移民に必要な英語テストを乗り越えて、外国に移住しました。

留学や就職、永住権を取得するなどして海外移住を目指している人の中には、

「TOEICである程度の点をとったら、TOEICを卒業して、◯◯◯(TOEFLやIELTSなど、海外移住に必要な別の試験)の勉強をはじめたい」

と言う人がいます。

その気持ちはよくわかります。じつは、わたしも昔同じように考えて、TOEICを何度も受けていました。

しかし、結果として時間を無駄にしたと思っています。

同じ状況の人は、TOEICを受験するよりも、留学や移民のために本当に必要な試験を受けたほうがよいと思います。

この記事では、海外移住を目指す人が、なぜTOEICから本命の試験に早く切り替えたほうがよいか、理由をまとめます。

前提 就労ビザや永住権の申請に英語のテストを課す国がある

本題の前に、今回の話の前提になる「移民に必要な英語テスト」について説明します。

英語圏の多くの国では、就労ビザや永住権を取得するために、申請する人が十分な英語力をもっていることを証明することを求められます。

英語テストの例

英語力を証明する方法はいくつかあります。

日本から移住する人の多くは、指定された英語のテストを受けて、基準をクリアすることになります。

有効な英語のテストには、たとえば次のような種類があります。

就労ビザや永住権取得に必要な英語テストとして、TOEICを指定する国はありません。これが重要です。

実際にどの試験が有効で、何点取る必要があるかは、国や制度によって異なります

移住したい国のビザ申請の要件をインターネットで調べると、最新の情報を確認できます。

英語力の証明を免除される人もいる

一般的に、次の条件に当てはまる人は、英語力の証明を免除されます。

  • その国で高等教育を受けた人
  • 結婚移民として移住する人

英語圏の国で教育を受けて卒業した人の場合は、そのこと自体がすでに十分な英語力を持っている証明とみなされます。

今さら英語力を測るテストをあらためて受ける必要はないため、テストが免除されます。

また、結婚や家族による呼び寄せで移民する人たちも、英語力の証明が不要とされることがほとんどです。

結婚移民で申請者のスポンサーになるパートナーや、家族移民でスポンサーになる家族は、その国の市民権や永住権をすでに持っていて、社会に馴染んでいます。

結婚などのために移住する人たちは、原則としてスポンサーの近くで生活するので、スポンサー(パートナーや家族)が生活面でのサポートをしてくれることを期待できます。

もしその国の言葉を十分わからない状態でやってきても、しっかりしたスポンサーがいれば路頭に迷うことはないでしょうから、英語力の証明を免除されるのでしょう。

上記以外の人たちは、指定された英語テストを受けて、英語力を証明する必要があります。

試験結果には有効期限がある

通常、テスト結果には有効期限が定められています。

たとえば、TOEFLやIELTSの試験結果は、試験日から2年間だけ有効です。

就労ビザや永住権などの申請で、英語テストの点数を要求されている場合は、有効期限内のテスト結果を証明として提出する必要があります。

有効期限が過ぎてしまった場合は、申請のために、もう一度テストを受けなおすことになります。

本命テストを受ける理由1 TOEICのテスト対策では対応できない

TOEIC対策と、上で挙げたような移住に必要な多くのテストの対策は、まったく別物です。

そのため、本当に必要なテストの対策に、時間とエネルギーを向けたほうがよいと思います。

「英語がぜんぜんできないから、まずはTOEIC対策を通して最低限の力をつけてから、TOEFLを受けたい」

「TOEICの単語すらわからない現状で、IELTSを受けても点を取れる気がしないから、まずTOEICで800点目指します」

これらは、留学や海外就職を目指す人たちの間で、よく聞く言葉です。

しかし、こういった考えがよぎった時は、「TOEIC対策を通して基礎固めができる」という前提を疑いましょう。

まず、英語圏の国がビザ申請者に課すテストは、TOEICよりも難しいです。

次に、TOEICリスニング&リーディングテストと違い、海外移住に必要なテストにはライティングスピーキングのテストが含まれます。

TOEICで必要とされるスキルと、海外移住用のテストで必要とされるスキル

ライティングとスピーキングのテストには、TOEIC対策だけしていては対応できません。

また、英語を書くスキル、話すスキルは、数日で伸ばすことができるものではなく、時間がかかります。

そして、TOEIC対策で対応できない部分こそが、移住に必要なテストで点をとるために重点的な対策が必要な箇所です。

さらに、テストが受験者に要求する語彙の分野や量も、テストによって違います。次のようなイメージです。

必要な単語はテストによって異なる

たとえば、TOEICによく登場するビジネス単語を覚えても、IELTSの点数アップに直接は結びつきません。

もしIELTSテストに必要な単語を学びたいなら、素直にIELTS公式問題集に取り組んだほうが効率的です。

本当に受ける必要があるテストが別途あるのに、TOEICを受け続けるのは、回り道ですし、時間のムダになってしまいます。

最終的に必要なテストに特化した勉強を、一刻も早くはじめましょう。

本命テストを受ける理由2 遅くなると移住のタイミングを逃すことがある

英語テストは、ただ受験するだけでも数週間の時間を取られます。

たとえば、次のようなことは珍しくありません。

  • 受験日の1ヶ月以上前までに、申し込みをしなければならない
  • 結果を受け取るまでに、受験から2週間以上待たなければならない

さらに、もし学業や仕事の都合で直近のテスト実施日は都合がわるい場合、受験を1ヶ月、2ヶ月と延期しなければならないこともあるでしょう。

就労ビザや永住権の申請には、タイミングが重要です。

ある日突然、利用しようと思っていた移民の制度が廃止されてしまうことがあります。

もちろん、その反対に、自分に有利な条件の移民制度が追加されることもあります。

受験にはただでさえ時間がかかりますので、申請要件として英語テストの結果が必須なら、寄り道せずに直行するのが一番です。

本命テストを受ける理由3 お金の節約

「TOEFLやIELTSは受験料が高すぎる。今受けてもお金のムダになりそうだから、とりあえず安いTOEICを受けて英語力を少しでも伸ばす」

と言う人がいます。本当に「TOEICのほうが安い」のでしょうか?

英語のテストを受けようとすると、それがどんなテストであっても、お金の面で次のようなコストがかかります。

  • テスト対策の教材
  • 受験料
  • 会場までの交通費(遠隔地から受験する人は宿泊費も)

また、時間の面では次のようなコストがかかります。

  • テスト対策の学習をする時間
  • テスト当日に受験する時間
  • 受験後に結果を待つ時間

たしかにTOEFLやIELTSの1回の受験費用はTOEICよりも高いですが、TOEICを4回受ける費用で1回受けられます。

十分に対策をすれば、1回か2回の受験で、海外移住に必要な点数を達成することは不可能ではありません。

移住につながらないTOEICに貴重な時間とお金を注ぎ続けるほうがもったいないでしょう。

「TOEICは実力チェックに使ってるんだ」という人もいるかもしれません。

しかし、もし海外移住を目標にしているならば、本命テストの公式問題集を模試がわりに使うなり、実際のテストで実力をはかるなりすれば、実力チェックは十分だと思います。

体験談 わたし自身が陥っていた「逃げとしてのTOEIC受験」

恥ずかしいですが、自分自身の体験を書いておきたいと思います。

わたしは、海外移住に必要な英語テストを受けることを1年以上後回しにして、数ヶ月に一度TOEICを受け続けていました。

今になって分かるのは、TOEICはわたしにとって一種のコンフォートゾーン(Comfort Zone)だったということです。

TOEIC情報の多さに、なんとなく安心していた

TOEICは日本の受験者が多いテストなので、市販の教材が多いです。

試験のための学習方法を共有してくれるブログも、インターネットにたくさんあります。

また、試験が終わってからツイッターで「TOEIC」と検索すれば、受験を終えた直後の人たちの感想をたくさん読むことができます。

「TOEICは皆が受けているテスト」という事実によって、根拠のない安心感を得ていました。

海外移住するに本当に必要なのは別のテストだったので、TOEICを受け続けても将来は1ミリも変化しないにも関わらず、です。

スピーキングテストで自分を試すのが怖かった

移住に必要なテストには、ライティングやスピーキングのテストが含まれます。

わたしは留学やワーキングホリデーなどの経験もなく、英語でのコミュニケーションに自信がなかったので、スピーキングのテストを極端に恐れていました。

スピーキングテストは、英語テストの種類によって、コンピュータに対して喋るタイプと、試験スタッフと面接するタイプがあります。

TOEIC(正確には、TOEIC Listenig & Reading Test)ではスピーキング能力を問われないので、そこに逃げ込んでいた面があったと思います。

結局、観念して本命のテストを受けた

年齢が上がってきた焦りから、そろそろ受験するしかないと考えて、本命テストを何の対策もせずに受けました。

最初の結果は当然ながら散々でしたが、その後十分な対策をした結果、2度目の受験で海外移住に必要な点数を取ることができました。

本命のテストに向き合うまでに、TOEICにつぎ込んできた時間とお金はムダでした。

わたしの場合、さっさと受けていれば、じつはもっと早く移住できた可能性すらありました。

自分で移住のチャンスを遠ざけていたわけですね。

TOEICに逃げずに、本当に必要な試験を受けるべき理由のまとめ

もしあなたが海外移住したいのであれば、TOEICに打ち込んでも報われることはありません

また、本命のテストを受けるのが遅くなればなるほど、移住のチャンスを逃す危険が高まります。

目先の受験費用の差額に惑わされず、本当に必要なテストと向き合いましょう。

わたし自身の反省をもとに、そう強く思います。

海外移住は、時間との勝負です。

そのことは別の記事にくわしく書きましたので、よかったらご覧ください。

一般人は急いで海外移住する必要があると考えた理由
追われるように海外移住したカメグミです。 このサイトをはじめるにあたって、最初のうちに書いておきたいのは、時間のことです。 なぜなら、海外移住をしようか、やめておこうかと悩んでいる間にも、時間はどんどん過ぎ去っていくからです。 ...

お読みいただき、ありがとうございました。